妖怪の足跡を追って健康増進。そんなプロジェクトが、盛岡市の肴町商店街で進行中だ。
取り組むのは、岩手大の地域課題解決プログラムに参加する学生3人。パッケージデザインが専門の田中隆充教授(51)のもとで、6月から準備を進めてきた。
プロジェクトでは、お年寄りの健康を保ち、幅広い年齢層が商店街に来たくなるアイデアとして「妖怪の足跡」を追って商店街の店を巡るルート作りを企画した。商店街振興組合の青年部が商店街にまつわる妖怪話を創作。そこから想像を膨らませ、学生3人が15種類の妖怪の足跡をつくり、最終的に3種類に絞った。
足跡でたどるのは、手芸店などものづくりに関する店を巡るルート、パン屋など食材店をたどるルート、理髪店など美容や健康を磨くルート、の三つ。それぞれ違った妖怪の足跡がついていて、サービス商品などがある店の前は赤い足跡で目立たせた。
1560枚の足跡を作り、田中教授と学生2人、商店街の関係者らが20日、365メートルあるアーケードの路上にその一部を貼りつけた。足跡をデザインした石輪玲奈さん(20)は「温かみがでるよう、丸みのあるハート形のような足跡にした。足跡を通じて、お年寄りが孫と一緒に商店街を巡るなど、年齢層の違う人同士のコミュニケーションのきっかけになれば」と話した。(御船紗子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル